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糖尿病の三大合併症
(細小血管合併症)

自分は発症しないと
思っていませんか?

生活習慣病糖尿病は早期には自覚症状をほとんど起こしませんが、定期的に健康診断を受けることで早期発見が可能です。「体調に問題がないから大丈夫」と健康診断をパスしてしまうケースがありますが、糖尿病をはじめ、多くの疾患は深刻な状態に進行してから自覚症状を起こします。早期発見のために健康診断を定期的に受け、健康状態を把握しましょう。
糖尿病は、命の危険や失明・足の切断などに至る合併症を起こす可能性があり、早期発見と継続した治療による血糖コントロールが極めて重要な疾患です。近年になって糖尿病治療薬が大きな進歩を遂げ、副作用なく治療ができるケースが増えています。糖尿病や高血糖を指摘されたらできるだけ早く当クリニックを受診し、適切な治療で血糖をコントロールして糖尿病の進行や合併症の発症・進行を防ぎましょう。また、並行して毎年眼科を受診し、糖尿病網膜症の徴候がないかを確認しましょう。糖尿病網膜症は糖尿病が比較的早期でも発症することがありますので、注意が必要です。
また、糖尿病があると毛細血管の豊富な腎臓にダメージが蓄積されやすいため、糖尿病腎症も気を付けたい合併症です。腎機能障害は早期に発見して適切な治療を行うことが重要であり、進行させてしまうと人工透析や腎移植が必要になります。早期の糖尿病腎症では微量なタンパクが尿に漏れ出す微量アルブミン尿を起こします。当クリニックでは糖尿病治療を受けている方に、通常の尿検査では判断できない微量アルブミン尿を確認できる尿検査を定期的に行うことで早期発見・治療に努めています。

糖尿病の三大合併症とは

糖尿病は血糖値が高い状態が続く疾患です。高血糖は毛細血管なども含めた全身の血管や神経にダメージを蓄積させ、様々な合併症を起こします。生活習慣病に共通した動脈硬化進行による脳卒中などの発症リスク上昇に加え、糖尿病には多くの合併症があります。中でも、糖尿病網膜症・糖尿病腎症・糖尿病神経障害は、深刻な症状を起こすことから糖尿病の三大合併症とされています。

糖尿病網膜症とは

眼に入ってきた光の情報を受け取る網膜には縦横に毛細血管が走っています。糖尿病の高血糖で網膜の毛細血管が障害された状態が糖尿病網膜症で、進行すると眼底出血や浮腫、網膜剥離などを起こし、大幅な視力低下や失明などを起こす可能性もあります。眼は左右2つあり、脳で視覚情報を無意識に補完していることから、かなり進行しないと自覚症状を起こさないことが多いので、糖尿病と診断されたら定期的に眼科を受診し、網膜に問題がないか確かめることが重要です。

糖尿病網膜症の進行

単純網膜症

毛細血管のコブや出血などを起こすことがありますが、視力低下をはじめとした明確な自覚症状はありません。血糖コントロールで進行を防ぎ、経過を慎重に観察します。

前増殖網膜症

網膜の毛細血管が狭窄や閉塞を起こすことで血流が悪化し、酸素や栄養が十分に行き渡らなくなります。適切な治療を受け、進行を防ぐことが重要です。

増殖網膜症

網膜に不足した酸素を補おうと新生血管が増殖します。新生血管はもろくて破れやすいことから破裂して硝子体出血を起こし、視力低下を起こすことがあります。また、新生血管と線維によって増殖膜ができ、網膜剥離を起こす可能性もあります。失明につながるケースがありますので、早急に手術が必要な場合があります。

糖尿病腎症について

腎臓は血液を濾過して尿を作り、腎臓には毛細血管の集合体である糸球体が存在します。糖尿病腎症のはっきりとした発症原因はまだ明らかになっていませんが、高血糖が続くことで動脈硬化が進行し、糸球体の微細な血管が障害され、老廃物を濾過するための機能の破壊や閉塞を起こし、それによって腎機能が低下すると考えられています。

糖尿病性腎症の病期分類

第1期から5期までに分けられます。
第1期と第2期は、自覚症状がほとんどない時期です。この時期に早期発見して、適切な治療を受けることが重要です。通常の尿検査では検出できない微量アルブミン尿を検出できる尿検査を定期的に受けることで、早期発見が可能です。
第3期になると、腎機能低下が進行し、満腹感、食欲不振、息切れ、むくみなどの症状を起こします。この段階で進行させないための適切な治療をはじめないと良好な状態を維持することが困難になります。
第4期と第5期には、腎機能の低下がかなり進行しています。腹痛、吐き気・嘔吐、顔色の悪さ、骨や筋肉の痛みなどの症状を起こします。第4期に人工透析開始のタイミングを検討し、第5期には人工透析療法か腎移植が必要になります。

糖尿病神経障害について

高血糖の影響で神経細胞の変異を起こす、または動脈硬化による血流悪化により神経細胞へ届く血液が不足するなどにより、末梢神経が異常を起こしている状態です。
末梢神経には、痛みなどの感覚に関係する知覚神経、血圧や臓器などの制御に関係する自律神経、身体の動きに関係する運動神経に分けられ、末梢神経の異常では様々な症状が現れます。進行させてしまうと、痛みを感じにくくなり、気づかないうちに心筋梗塞を起こして突然死となったり、些細なケガから足壊疽になり、切断が必要になるケースもあります。一方で、痛みがずっと続く場合もあり、正座後の足のしびれが一日中続くと訴えられる患者さんもいらっしゃいます。また、勃起障害も進行した患者さんが訴える症状の一つです。

糖尿病神経障害の初期症状

  • 手足の感覚が鈍くなる
  • 足先のしびれ
  • 安静時に足がつる
  • 足裏に紙が貼り付いているように感じる
  • 坐骨神経痛などの神経痛
  • 足の冷え
  • 足が熱く、布団をはいでしまう