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中性脂肪が高いと言われたら

中性脂肪とは

中性脂肪中性脂肪は、魚や肉、食用油などに含まれる脂質の一種で、私たちの体内でエネルギー源として利用されます。医学的には「トリグリセライド(Triglyceride)」と呼ばれ、健康診断の項目では「TG」と表記されます。

中性脂肪は血中脂質の一種です

血液中に含まれる脂質は主に4つあり、中性脂肪・コレステロール・リン脂質・遊離脂肪酸に分類されます。このうち、中性脂肪は食品に含まれる脂質の代表的なもので、主に食事を通じて体内に取り込まれます。
中性脂肪は、身体を動かすためのエネルギー源として重要な役割を果たしますが、摂りすぎた分は消費されず、皮下脂肪や内臓脂肪として体に蓄積されます。

中性脂肪の役割

私たちの体は、主に糖質をエネルギー源として利用していますが、糖質が不足した際には中性脂肪が代わりのエネルギー源として使われます。中性脂肪は血液によって全身に運ばれ、筋肉や臓器の活動を支える重要な燃料となります。
さらに、中性脂肪は脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)や必須脂肪酸の吸収にも関与しており、栄養素の利用においても欠かせない存在です。
他にも、体脂肪として体温を保つ働きや、内臓を外部の衝撃から守るクッションのような役割も果たしています。

中性脂肪が高くなる原因

中性脂肪の増加には、日々の生活習慣の乱れが深く関わります。特に以下のような習慣は、中性脂肪を高める主な要因です。

  • 過食によるエネルギーの過剰摂取
  • 炭水化物の過剰摂取
  • 甘いものの過剰摂取
  • 脂っこい食事の頻度が多い
  • アルコールの摂取量が多い
  • 運動不足

食事で摂った糖質・脂質・タンパク質は、本来エネルギー源として使われますが、使いきれなかった分は肝臓に送られ、中性脂肪として合成されます。合成された中性脂肪は血液に乗って全身を巡り、皮下脂肪や内臓脂肪として体内に蓄積されていきます。
さらに、アルコールの代謝時にも中性脂肪の合成が促進されるため、飲みすぎは脂肪の増加に繋がります。また、運動不足によってエネルギー消費量が減ると、摂取したエネルギーが使われずに脂肪として蓄積されます。

中性脂肪の増加が引き起こす
健康リスク

中性脂肪が多い状態が持続した場合、以下のように様々な健康リスクが危惧されます。

メタボリックシンドローム

メタボメタボリックシンドロームは、内臓脂肪が蓄積された「内臓肥満」に加え、高血圧・高血糖・脂質異常のうち複数の異常が組み合わさった状態を指します。日本では、腹囲が男性で85cm以上、女性で90cm以上あり、さらに血圧・空腹時血糖値・血中脂質のいずれか2つ以上が基準を超える場合に診断されます。中性脂肪の値が高いと、メタボリックシンドロームを引き起こすリスクが高まり、動脈硬化や生活習慣病の発症に繋がる恐れがあります。

動脈硬化

年齢を重ねるにつれて動脈は次第に弾力を失い硬くなっていきますが、中性脂肪の値が高いと、その変化がより速く進行することが知られています。中性脂肪が内臓脂肪として蓄積されることで、LDL(悪玉)コレステロールの増加とHDL(善玉)コレステロールの減少が起こりやすくなり、血管の内側に脂質が溜まって動脈の柔軟性が失われていきます。
この動脈硬化は、中性脂肪だけでなく、高血圧や高血糖、肥満、ストレス、喫煙などの複数の要因が重なることで悪化します。血管が狭くなると心臓への血流が滞り、狭心症を引き起こす恐れがあります。また、血管内に溜まった脂肪が剥がれ落ちて血栓となり、それが心臓や脳の血管に詰まると、心筋梗塞や脳梗塞といった重大な疾患を招く危険性があります。

中性脂肪を下げるために

中性脂肪の数値を改善するために、日々の食生活を見直し、無理のない範囲で体を動かす習慣を取り入れることが重要です。

食生活の見直し

内臓脂肪を増やさないためには、日頃の食習慣を整えることがとても大切です。つい食べすぎたり、飲みすぎたりすることが続くと、知らないうちに脂肪が蓄積されやすくなります。特に、アルコールや甘いもの、炭水化物の摂取量が多くなりすぎないよう意識することが大切です。とはいえ、糖質や脂質を極端に避けるのではなく、過不足のないバランスを保つことが健康維持のカギになります。
また、中性脂肪のコントロールに役立つ食品を積極的に取り入れるのも効果的です。例えば、水溶性食物繊維が豊富な野菜や海藻類、DHA・EPAを多く含む青魚などはお勧めです。さらに、食事をゆっくりよく噛んで食べる習慣をつけることも、余分な脂肪の蓄積を防ぐ助けになります。

適度な運動

中性脂肪を効率良く減らすためには、脂肪燃焼に効果のある有酸素運動を無理なく継続することがポイントです。ウォーキングやジョギング、サイクリング、水泳など、楽しみながら取り組める運動を日常生活の中に取り入れていきましょう。
また、運動の時間がなかなか確保できない場合も、エレベーターではなく階段を使う、一駅分歩く、近所の買い物は徒歩で出かけるなど、日常の中で少しでも体を動かす工夫をすることが効果的です。

中性脂肪が高いと指摘されたら
当院までご相談ください

中性脂肪の数値が基準を超えた状態が続くと、肥満やメタボリックシンドローム、動脈硬化といった生活習慣病のリスクが高まります。その多くは食事を通じて体内に取り込まれるため、改善にはバランスの取れた食生活と、無理のない運動習慣の見直しが欠かせません。
ただし、中性脂肪の数値が極端に高い場合や、生活習慣の改善だけでは効果が得られない場合には、お薬による治療が必要になることもあります。
健康診断などで中性脂肪が高いと指摘された際は、一度当院へご相談ください。